私の父は警察歯科医

私の父は歯科医師をしています。ただ、普通の歯科医師ではなく警察に登録されている警察歯科医をしているのです。警察にも歯医者がいるのを知らない人も多くおられることでしょう。確かにそれもそう、警察歯科医は普通の歯科医のように歯の治療は全く行わずに、捜査に協力をする形で一般の方々には全く関係の無い仕事をしているので、知らないのも無理はないと思います。でも逆に歯の治療を行わない歯科医ってどんな仕事をするのか興味がありませんか？私は自分の父親ながら、その点についてとても興味深い存在であると思っています。

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警察歯科医の仕事は捜査への協力であると言いましたが、具体的にどのようなことをするのかというと、例えば災害などで身元が全くわからないような状態の遺体があれば、その遺体の歯を見ることによってその人が誰なのかを判別したり、犯罪の捜査においては犯人の顔の骨格や歯の形状などを精密に分析することによって、その歯の特徴を持つ人物を特定したりしています。父親も仕事の話では今日は災害の仕事だった、今日は犯罪捜査の仕事だったと業務内容が日によって変わるとよく嘆いているものです。

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父親のような警察歯科医はそれほど多くいないのかと思っていたところ、父が警察歯科医は登録制なので嘱託として勤めている場合、思っているよりも多くの人数が居たりすると言ってくれました。つまり警察の内部に警察歯科医が配置されているのではなく、非常勤のような扱いで仕事を行っているのでしょう。

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世の中には未解決の事件や、一見しただけでは全く判別がつかない遺体など、個体を識別するのが困難な事例が存在しています。しかし、そんな困難事例も警察歯科医の分析力によって解決した例はかなり多いはずです。なので、父もそんな未解決事件や不明遺体の識別に貢献していると考えると、本当にすごい仕事をしているなと思うとともに、自分の父親ながら素晴らしいと思ってしまいます。